2020年07月22日

マスク着用のランニングで心肺への負担が増大【コロナ禍でのランニング調査】

検証結果① マスクを着用してのランニングは心肺に対する負担が大きい

・マスク着用時は、非着用時と比べて、1分換気量および酸素摂取量が減少する。
・マスク有り・無しの際の1分換気量と酸素摂取量の減少率では、1分換気量の方がより大きな低下が見られた。

本実験の結果、マスク着用時は非着用時と比較して、1分換気量および酸素摂取量はいずれも減少した。それぞれの減少率については、1分換気量は平均24%、酸素摂取量は平均13%と、1分換気量の方がより大きな変化が見られた。このことから、酸素摂取量はマスク着用の有無により大きな変化はないものの、1分換気量は着用時に減少していることから、マスク着用時は、呼吸の回数を増加させることで、酸素の摂取を補っているものと考えられる。

結論
高強度の運動では、マスク着用により心肺への負担が大きくなるほか、運動強度が高くなるにつれて、負担も増大することが分かった。

検証結果② 10人中10人が「マスク着用時の方が身体的負担が大きい」

主観的な運動強度に関するアンケートの結果、ランナー10人全員が「マスクを着用した時のランニングの方が身体的な負担が大きい」と答えた。ランニング上級者でウルトラマラソンの完走経験もある上野陽貴さんは、「マスクを着用して走ると、汗で湿り息が吸いにくくなった。また口を大きく開かないと息が入ってこなくなり、鼻呼吸も難しい。マスクを着用していない時と同じ距離は走れないと思う」と述べている。

(写真)ウルトラマラソン完走経験もある上野さん

結論

心理的に呼吸のしにくさ・圧迫感を感じるのと同時に、マスクが呼気や汗によって発生した水分を含むことで、呼吸の制限を強めていることが分かった。

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